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UniAD : End2Endの自動運転の基本となるモデル

End2Endの自動運転の基本となるモデルであるUniADを紹介します。

UniADについて

UniADは、End2Endの自動運転の基本となるモデルです。2023年4月に、OpenDriveLab、Wuhan University、SenseTime Researchにより発表されました。CVPR 2023でBest Paper Awardを獲得しています。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

画像認識がVLMに統合されていったように、自動運転もEnd2Endの基盤モデルに統合されていく流れがあり、UniADはEnd2Endの自動運転モデルの基本となるアーキテクチャを提案しています。

Planning-oriented Autonomous DrivingModern autonomous driving system is characterized as modular tasks in sequential order, i.e., perception, prediction…arxiv.org

UniADの概要

自動運転は、カメラからPerceptionで3D Bounding Boxを認識し、PredictionにおけるMotionで追跡、Occupancy(占有率)で障害物を検知し、PlanningのPlannerで最適な移動経路を決定します。従来の自動運転では、PerceptionとPrediction、Planningが別々のモジュールとなっていました。

End2Endの自動運転では、PerceptionとPrediction、Planningのモジュールを接続し、PlanningからPerceptionまで、Back Propagationを適用して学習できるようにすることで、各モジュールが情報量の多い中間表現を取得可能にすることで、高精度化を行います。

また、従来の自動運転では、事前に作成された静的な点群の地図を用い、自己位置推定により自車の位置を把握、地図を元にした仮想的なガイドを元に走行することが多かったですが、UniADではオンラインでマップを作成しており、静的な地図は不要で自動運転を実現しています。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

UniADのモデルアーキテクチャ

UniADは、LiDARは使用せず、マルチビューのカメラ画像を扱います。カメラ画像は、BEV (Bird’s eye view Feature)で扱います。BEVの空間で、TrackFormerによるエージェント(対向車や歩行者)の発生とトラッキングと、MapFormerによるオンラインマップの作成、MotionFormerによるエージェントごとの経路予測、OccFormerによる占有率予測、Plannerによる経路の決定を行っています。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

UniADの中間の予測結果をカメラ画像やBEV空間に投影して可視化した例です。UniADはEnd2Endで学習と経路予測を行いますが、各モジュールの出力は個別に可視化することができ、適切な認識が行われているかを確認することができます。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

BEVについて

BEVは、 Bird’s eye view Featureの略称です。入力画像から、Frustrum Featuresを生成し、BEV変換により、上から見た視点にデータを再配置します。

Frustrum Features(出典:https://arxiv.org/abs/2008.05711

まず、カメラの画像に対してResNetを適用して2Dの特徴抽出を行った後、奥行きを持ったFrustrum Featuresに変換します。Frustrumとは、 視錐台のことであり、カメラや視点から見える領域を立体的に定義した形状で、通常はピラミッドや円錐の形をしています。この領域内の物体がカメラに映ることになります。Frustrum Featuresはボクセルであり、ボクセルの中にResNetの特徴量が入っているような構造になります。これにより、カメラの概要とLiDARの情報を、一元的に扱えるようになります。

2Dから3DへのLifting(持ち上げ)には様々な手法があり、2DのDepth推定を使用するものや、カメラの配置情報を使用したもの、LiDARの情報を制約として使用するものなどがあります。

Depth推定によるLifting(出典:https://arxiv.org/pdf/2008.05711

LiDARの情報を制約として使用するLifting(出典:https://arxiv.org/abs/2303.17895

最後に、Frustrum Featuresから、BEV変換によって、上から見た視点にデータを再配置します。

モデルアーキテクチャ

MotionFormerは、TrackFormerとMapFormerの出力をKeyとValueとして受け取り、BEV featureと合わせてMLPによって経路を予測します。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

OccFormerはSelf-attnとCross-attnを使用したTransformerの構成となっています。1フレームの占有率を予測します。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

Plannerでは、複数フレームの占有率を受け取り、最適な経路をMLPで予測します。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

UniADの評価

UniADはnuSceneデータセットで評価されています。

UniADは、End2Endで学習していますが、物体追跡などの個別タスクでSoTAに近い性能を持っています。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

Planningにおいては、SoTAを達成しています。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

演算量

UniADは、S・M・Lの3バリエーションがあります。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

全モジュールを使用して1フレームを処理するのに必要なFLOPSは1.7T FLOPSとなります。

出典:https://arxiv.org/abs/2212.10156

まとめ

UniADは、End2Endの自動運転の基本となるモデルとなります。その後、LiDARを統合したFusionADなどに発展しており、End2Endの自動運転の礎を作ったモデルであると考えています。


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